顎口腔外科学講座 概要/診療

講座名は顎口腔外科学講座であるが,臨床,教育,研究分野においては口腔顎顔面外科の全域をカバーしている。外科学の名称が付いていることから,当然ながら口腔顎顔面疾患に対する外科的療法が主体であるが,最小限の外科的侵襲で口腔顎顔面の機能,形態を保持することを本講座の基本方針としている。臨床面で高水準と保つために医局員は(公社)日本口腔外科学会の認定医,専門医,指導医を有することを原則とし,その他ほとんどの口腔外科関連学会の指導機関にも指定されている。また最近では心臓血管系等の全身の先天異常や,代謝疾患等の全身疾患を有する超高齢者の患者が多くなっている。
こうした患者の治療には総合病院の各専門科との連携が必要であるので,東海地区の10中核医療機関の口腔外科に医局員を派遣している。こうした機関とは臨床のみならず,共同で教育と研究を行っている。

当講座では口唇口蓋裂や顎関節症,顎変形症から口腔腫瘍,口腔粘膜疾患,口腔心身症,顎骨の骨折などの外傷,炎症,智歯の抜歯に至るまで口腔や顎骨に起こる疾患の診断,治療を行っている。インプラント治療において顎骨への人工歯根の埋入や骨移植などの外科治療も行っている。月,木,金曜日(偶数年度は土曜日)を初診日として診断を行い,疾患別にチームで治療を行っている。また,診療と並行して,基礎研究,臨床研究を行うと同時に学生教育を行っている。