生化学講座

生化学は、正常および病的状態における生命現象を物質レベルで理解することを目的とする学問である。
今日、生化学の原理や研究方法は医学・歯学において広く利用されており、疾病の検査・診断、病態の把握、および治療法の開発に貢献している。
生化学講座は、「生命の分子的基盤」という科目名のもとで、歯学部2年生を対象にして春・秋学期に開講される講義と実習を担当している。
ここで学習する内容は歯学を学ぶための基礎を形成するもので、内容を十分に理解するには、これまでに修得してきた生物学、化学、物理学などについての知識が必要となる。
春学期には、生命現象を分子レベルで多面的に捉えることを試み、秋学期には、口腔領域に重点をおいて学習する。
講義で学んだ内容についての理解を深め、また、基本的な実験技術を身につけるために、講義に連係して実習が組まれている。

生化学講座では主として下記のテーマについて研究を行っている。

1. タンパク質分泌の分子機構
2. タンパク質分泌を可視化する生物発光イメージング法の開発と応用
3. インスリン分泌機構の解析と病態解明への応用
4. ロ腔領域の細胞外マトリックス成分の代謝とその調節
5. 医薬品・食用油脂の安全性と有効性
6. 細胞増殖におけるTlMPSの役割