口腔先天異常学研究室 概要/診療

顎顔面外科学講座 口腔先天異常学研究室

口腔先天異常に特化した臨床と研究を行うと共に顎口腔外科学講座、顎顔面外科学講座と協力して口腔外科学の講義、実習を担当している。ヒト遺伝子解析学、言語学、口腔機能発達学、口腔ケア学、国際協力などの分野について歯学部学生のみならず、言語聴覚士、臨床心理士などをめざす心身科学部、歯科衛生士を目指す短期大学部等の学生も含め教育・実習を行っている。また、寄附講座「口腔先天異常遺伝学・言語学講座」「大学院歯学研究科未来口腔医療研究センター 大原康之記念国際協力ベトナム研究 寄附部門」の運営を行うとともに社会奉仕活動にも注力している。

口腔先天異常を中心として各種口腔疾患の治療を行っている。口唇口蓋裂センターは、中部地区最大で最も古く、哺乳指導から手術までの各種治療を行うと共に、国連認定法人(ロスター)日本口唇口蓋裂協会ならびに国際口唇口蓋裂協会の事務局を担当し、国内外の患者の悩みのカウンセリング、海外での無償手術など幅広く行っている。

また、我が国唯一の口唇口蓋裂の予防を目指したカウンセリングプログラムや、口唇口蓋裂の口腔先天異常の遺伝子カウンセリング遺伝子診断などを行うと共に、創(きずあと)に対するパラメディカルコスメティック(医療用化粧)指導外来、及び口唇口蓋裂の病態を踏まえた矯正治療、インプラント治療などに至るまでのきめ細やかな治療を行っている。最近では、出生前診断で口唇口蓋裂と診断を受けた両親へのビデオやDVDを制作し、インフォームドコンセント・出生前哺乳指導等も行っている。

言語・口腔機能発達外来部門は、愛知県の言語治療施設認定1号として国の施設基準を満たすと共に、年間5000名に及ぶ患者の治療を担当している。また、口腔ケア外来部門は日本口腔ケア学会(理事長 夏目長門)の事務局として、口腔ケアの知識と技術の普及を行っている。