有床義歯学講座

口腔の機能を営むために必要な歯や顎およびその周囲組織に様々な原因によって欠損や異常を生じたとき、咀嚼や構音などの機能の障害のみならず、心身的にも好ましくない結果が生じる。
歯科補綴学とは、これらの欠損や異常に対して補綴装置を適用することによって、失われた機能や外観を合わせて回復するための理論と実際の処置方法を研究する学問領域である。
当講座が担当するのは、この歯科補綴学の中の部分床義歯学分野であり、歯が1歯欠損した症例からほとんど喪失して1歯のみ残存する歯の欠損した口腔内に補綴装置を適応させ、口腔の機能回復と残存組織の保全をはかることについての理論と実際を教授することになる。
当講座が担当する講義、実習および附属病院における診療部門について以下に示す。

教育概要

4年生春学期:部分床義歯学講義
4年生秋学期:顎顔面補綴学講義
4年生秋学期:部分床義歯学実習
5年生春・秋学期:臨床実習

診療部門

附属病院の診療部門では、補綴処置を必要とする患者を総合的に診断した上で、補綴歯科として総合的に診療にあたっている。
また、歯や顎、顔面などに欠損がおよぶ患者に対しての顎顔面補綴診療部も特殊診療部の1つとして開設され、診療にあたっている。

補綴処置を希望して来院した患者について、初診担当医により総合的な診断がなされ治療方針が決定される。
臨床実習生は総合診断、診療方針について実習するが、歯科医学全般に関する知識が求められる。

この診療室では、歯科補綴学の教授(診療部長)以下教室員(医局員)による高度な診療が行なわれると同時に、
最新の臨床的研究も行なわれている。
また、ここでは臨床実習指導医の下で、臨床実習生の治療実習、介助・見学実習などが行われる。
臨床実習生は、今までに学修した知識や技術を応用し、診療することが求められる。
なお、歯科医師臨床研修医(卒直後一年間)の臨床研修の場としても利用されている。